NVIDIA Omniverse は Universal Scene Description (OpenUSD) をベースに、複雑な 3D/産業デジタル化ワークフロー向けのアプリケーションを構築できるプラットフォームです。このプラットフォームはモジュール方式のアーキテクチャになっており、中心的なテクノロジとサービスに分割できます。それをツールやアプリケーションに直接組み込み、必要に応じてカスタマイズできます。この手法では、統合が簡単になり、スケーラビリティが強化され、不要な開発オーバーヘッドが削減されます。
アプリケーションをゼロから構築できるよう、NVIDIA は Omniverse Kit SDK と、オンプレミスでもクラウドでもカスタマイズ、拡張、デプロイが簡単な無料のサンプル アプリケーションを提供しています。 Omniverse Cloud API を利用することで、Omniverse の中心的なテクノロジを短期間でアプリケーションに統合できるようになります。
NVIDIA Omniverse Kit 106 ベータの最新リリースでは、開発ワークフローの制御機能が強化され、高い安心感をもって開発できるようになります。このリリースには、クラウドやオンプレミスにすぐにでもデプロイできる OpenUSD ベース アプリケーションの開発を加速する新しいツールや強化された機能が詰まっています。
Omniverse Kit 106 ベータの最新情報
- テストや開発のために最適化されており、いつでも起動できるサンプル環境
- バックエンド構造の改善による、拡張機能や依存関係に対する制御機能の強化
- コードが少なく、開発を簡単かつ早くするビジュアル スクリプティング機能の強化
- 高度な RTX レンダリングによる、リアルタイムのマテリアルとライティングの強化
Omniverse Kit ベータ版 106.0.0 を今すぐダウンロードしてください。
この最新の Kit SDK と共に Kit App Streaming Template リポジトリがリリースされます。これには、カスタマイズ機能を損ねることなく開発を合理化するためのクイックスタート サンプル/テンプレートが含まれています。
Omniverse App Streaming API も間もなくパブリック ベータ版が利用可能になります。Kit ベースのアプリケーションをクラウドにデプロイすることを可能にし、Web ベース アプリケーションまたは Web ブラウザーに直接、ストリームすることを可能にします。
開発者エクスペリエンスの改善
Kit 106 Beta SDK は、パワフルで使いやすい堅牢なツールをユーザーに届けるという NVIDIA の約束を証明するものです。この SDK には、アプリケーションの開発とテストを合理化するさまざまな拡張機能が含まれており、自信をもって構築、反復、デプロイするために必要なすべてを与えます。
Kit Base Editor
Kit Base Editor は Kit 106 Beta SDK の優れた機能です。テストや開発のために最適化されており、いつでも起動できるサンプル環境を提供します。この機能により、リアルタイム設定で変更を速やかに表示し、テストできます。開発サイクルの効率が上がります。
Kit 拡張機能の統合
SDK には、Kit 拡張機能のバックエンド構造を改善するという面もあります。それにより、拡張機能と依存関係に対する制御機能が向上し、コードの管理とメンテナンスを簡単にします。手法が合理的であるということは、複雑性が緩和されることであり、開発プロセスがずっとシンプルになることです。メンテナンスよりイノベーションに集中して取り組むことができます。
OmniGraph 機能強化
ビジュアル スクリプティング ツールの OmniGraph が今回のリリースで大幅に強化されました。 この強化により、開発に OmniGraph を使用することがずっと簡単になり、効率的になりました。特に、コーディングより視覚的な手法を好む人にとって、あるいは高速なプロトタイプ機能を必要とする人にとって使い勝手が良くなります。
高度な RTX レンダリング
Kit 106 Beta SDK には、RTX Renderer のアップデートが含まれています。RTX Renderer は、DLSS 3.5 をベースに構築された Hydra 準拠のハイブリッド AI パス トレーサーです。この機能拡張により、リアルタイム レンダリング機能がさらに向上しました。マテリアル/ライティング モデルが改善され、リアルタイム フレーム レートでリアルで視覚的に非常に優れた映像を生成できます。
Omniverse Kit App Template Repository でアプリケーション開発をジャンプスタートする
Kit 106 Beta SDK と共にリリースされた Kit App Template Repository を導入することで、OpenUSD ベース アプリケーションの開発を速やかに始められます。このリポジトリからは、あらゆるプロジェクトの固有ニーズに合わせてカスタマイズできる多様なテンプレートが提供されます。開発時間が大幅に短縮され、仮想工場シミュレーション、3D プロダクトコンフィギュレーター、その他の産業ユース ケース向けに革新的なソリューションを構築することに集中できます。
たとえば、次のようなテンプレートがあります。
- Service: ヘッドレス Web サービス アプリケーションの開発に最適であり、高いパフォーマンスとスケーラビリティを必要とするバックエンド サービスに最適です。
- Base Editor: Kit Base Editor のカスタマイズ可能なバージョンであり、編集作業やマニピュレーション作業にシンプルでもパワフルな UI を必要とするアプリケーションに適しています。
- USD Explorer: 大規模な USD シーンの処理用として設計されており、特に、複雑なシーンの管理が通常の要件となる、映画やアニメーションなどの産業での用途に便利です。
Omniverse App Streaming API でクラウドに OpenUSD アプリケーションをデプロイする
Kit App Streaming API では、キットベースのアプリケーションをデプロイし、クラウドとの間でインタラクティブにストリーミングできます。このようなアプリケーションはあらゆるパブリック クラウドにセルフホストし、Web ベースのソリューションにシームレスに統合できます。
バージョン Kit 105.1.2 以降の Kit ベース アプリケーションとの間に互換性があり、オンプレミス インフラとパブリック クラウド インフラの両方でデプロイできます。この API は間もなくベータ版でリリースされます。
今すぐ始める
最新の Omniverse Kit SDK 106.0.0 ベータ リリースで利用できるこれらの新しいツールや機能を皆様がどのように利用されるのか楽しみです。
以下の関連リンクから今すぐ始めてください。
- Omniverse Kit SDK をダウンロードする
- Omniverse Kit App Templates リポジトリを見る
- ドキュメントとリリース ハイライトを見る
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関連情報
- GTC セッション: Build Games in the Cloud: How Tencent Streamlines 3D Content Production With OpenUSD (クラウドでゲームを作る: Tencent が OpenUSD で 3D コンテンツ制作を効率化する方法)
- GTC セッション: How to Build a Native OpenUSD XR Application (ネイティブ OpenUSD XR アプリケーションの作り方)
- GTC セッション: Accelerating Modern Industrial Workflows With OpenUSD and Simulation Modeling (OpenUSD とシミュレーション モデリングで現代の産業ワークフローを加速する)
- NGC コンテナー: Omniverse Kit SDK – Application Streaming
- NGC コンテナー: Omniverse Kit Kernel
- SDK: Omniverse 主要プラットフォーム
